我は往く。その大志を継ぎ、己の意志で

b0218972_2473933.jpgb0218972_22104660.jpg



       テツヤ・オノデラ

     
   彼が抱く「艦長の在り方」とは





普段は部下に決して弱気を見せない不屈の男、テツヤ・オノデラ
しかし、そんな彼の心中や如何に、というお話






【設定BGM:Vanessa Carlton『A Thousand Miles』】
はい、まだ道長しということでタイトルで選びました。でもこの曲自体すごく好きなんですけどね






[ ハガネ・艦橋 ]

テツヤ「……」 

エイタ「報告します。現在時刻1800時。航行順調。状況異常ありません」
アヅキ「定時報告。各部正常。服務中異常ありません」
テツヤ「御苦労。警戒レベルを第三配備に移行。各自、交代の調整を行え」
エイタ「はッ!」
テツヤ「俺は一度自室に戻る。3時間だけ仮眠をとる」
アヅキ「もっと休まれてはいかがですか?」
エイタ「そうですよ。基地まではまだかかります。しばらくこのままですよ」
テツヤ「ダメだ。3時間したらまた来る。暫く頼むぞ」
エイタ「は……」
アヅキ「了解しました」
テツヤ「休憩は適宜調整し、12時間以内に全員欠かさず摂るように。以上」




[艦長・自室]


テツヤ「……んむ」

テツヤ「……また、目が覚めたか」

テツヤ(……もう日本に入っているか。今のところ問題はない)

テツヤ(いや、問題はあるな。艦長が若輩だということだ。山積みだ)


テツヤ(艦長職に就いて暫く経つが、常に思う)

テツヤ(俺はまともにこの職をこなせているのだろうか。
    部下に恵まれているおかげで今までなんとかやってこれてはいるが……)

テツヤ「……ふぅ。自室に戻るといつもこれだ」

テツヤ「愚か者め。弱気になってどうする。ダイテツ艦長から譲り受けた席だぞ。
    艦長の迷いは艦を乗組員ごと殺す。大きく構えなくてどうすると言うのだ」


テツヤ(レフィーナ艦長は10代後半でヒリュウの艦長席を任せられた )

テツヤ(ショーン副長の口添えがあったとは言え、
    世界最新鋭の技術を体現した艦は彼女の才ひとつに委ねられることとなったのだ。
    そして彼女は十分すぎるほどにその役目を果たしている )

テツヤ(彼女とてその想像を絶するプレッシャーと戦ってきた筈だ
    言わばこれは彼女にとって既に通った道 )

テツヤ(彼女は艦長として私よりも遥か高みにいるな。
    未だ見習うべきところは多い……)

テツヤ「弱気だな、我ながら。
    ダイテツ艦長。あなたは仮眠すら摂れない今の自分を笑いますか」

ジリリリリリ

テツヤ「もう時間か。……よし」

テツヤ(………… )

テツヤ「……わかっておりますよ。迷いは内に秘めるべし
    決して外に出してはならぬ。艦長は常に毅然であれ」

テツヤ「決して振り返るべからず。部下を信頼すべし。
    艦長席が常に前を向いているのは、つまりそういうことなのだ」

テツヤ「この帽子を被る以上、自分はそう在らねばならぬのです
    もう、とっくの昔に肚は括っているのですよ」




[ ハガネ・艦橋 ]

エイタ「あ、艦長」
テツヤ「うむ」
アヅキ「もうよろしいのですか?」
テツヤ「もちろんだ。遅くなってすまないな」
エイタ「とんでもない。まだ時間まで10分ありますよ」
テツヤ「もう5分早くきていればよかったな」
エイタ「え?」
テツヤ「エイタが間抜けに食事している様を見れたかもしれんからな」
エイタ「へ?」
アヅキ「あの……口に」
エイタ「え……のぁッ!?さっき食べたチョコレート……」
テツヤ「馬鹿者!今すぐ作業を中断し顔を洗ってこい!」
エイタ「は、はいッ!」


テツヤ「まったく、変わらんなあいつは。アヅキ、エイタが戻るまで頼むぞ」
アヅキ「了解です。……あはは」
テツヤ「どうした?」
アヅキ「いや、エイタさんと艦長って仲が良いなと思って」
テツヤ「なんだと?」
アヅキ「あ、し、失礼しました!あの、すみませんつい」
テツヤ「……いや、いい。或いはそういうことかもしれん
    こんな若輩が艦長で不満もあるだろうが、これからも宜しく頼む」
アヅキ「い、いえ、こちらこそ任務中にとんでもない失言を……!」
テツヤ「いや、特別に許そう。任務に励むことでな」
アヅキ「あ、ありがとうございます!微力ながらこれからも尽くさせて頂きます」
テツヤ「うむ。だが、無理に気負うなよ」
アヅキ「え?」
テツヤ「お前はお前で強みがある。頼り甲斐があるから頼るのだ。
    エイタも同様だ。だから、平素平常通り任務をこなす。それ以上はないのだよ」
アヅキ「はい!」


テツヤ(そうだ、今はそれでいい。背伸びは必要ない)

テツヤ(今は俺も追う身だ。偉大なる背を見て多くを学んできた。
    それだけではない。レフィーナ艦長も、部下達もそれぞれ見習うべき長所がある。
    尊大に構えるより、今は部下と共に立ち、近い距離で叱咤激励すればよい )

テツヤ( そうすれば…自ずと結果がついてこよう )


テツヤ「やれやれ。道は長いな」
アヅキ「え、なんですか?」
テツヤ「いや、なんでもない」





そういえば、テツヤはあんまり描かれないな、と思いながら一本
ジ・インスペクターではしっかり艦長の職を果たしていましたね

アニメでしか出番が無いアヅキですが彼女はOGに逆輸入されるのでしょうか
⇒逆輸入されましたよやったねエイタ(なおEDではハブられる)

[PR]
by tuyuri_felnar | 2015-01-21 23:57

漫画やビデオゲームのライティングや小説執筆等を中心に活動してます。


by ななくさ つゆり