考古学者になれば世界中を飛び回れるのかな

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      世界中を巡りたい

   
     思い立つのは簡単で
   実行するのはとてもとても難しい

   



のんびりと世界の車窓からを見てた駆がふとシャルに尋ねたこと。






【設定BGM:池田綾子『小さな鞄』】
曲を聞きながら心を空にした(気がする)勢いでひたすらキーを叩いた20分







シャル「ふぅ~、洗い物終わったわ。何みてるの?」
駆「お疲れさん。別に何も。ちょうど世界の車窓からだな」
シャル「そう、良いナレーションね。ところでお風呂は?」
天音「シャルさんでさいごだよ」
シャル「おっけー。じゃあ入るわ。天音、ちゃんと風呂あがったんなら髪を乾かしなさいよ」
天音「え、まだ乾いてないかなぁ」
シャル「もう、風邪ひいちゃうわよ。…ほら、タオルドライしてあげるから」
天音「は~い」



駆「なぁ、シャル」
シャル「なぁに?」
駆「お前さ、ブラスさんの研究の手伝いでメルヴェーユに乗って世界中を飛んでたんだろ」
シャル「ええ、ほんとうに色んなところをね」
天音「それって、どうだった?どんな感じなの?」
シャル「え?そうねぇ……私も世界中飛んできたけど、一言でいうと……広い、かな」
天音「へぇ~」
駆「ありきたりだな」
シャル「仕方ないじゃない?うまく言葉じゃ言い表せないのよ。
    イオニアに乗って世界を見てきたあなた達だもの。言ってる意味、わかるでしょ」
駆「……まぁな」
シャル「綺麗よ、地球は。この地球も、アースティアも。とても綺麗」
駆「空から景色を眺めるのが好きなのか?」
シャル「それだけじゃないわ。知ってると思うけど、あたしって昔から好奇心旺盛なの。
    それでお兄様を困らせることもあるけど、一応は理解してもらってる」
駆「いつも世話ばかりかけてるからな、ブラスさんには」
シャル「ええ、ホントにね。だから、知りたいことができればすぐに駆けだして、
    メルヴェーユに乗って外へ出ていくの。世界中の色んなところへ」
天音「いいなぁ」
駆「…そういえば、お前と初めて会った時、腹を空かせてたんだったな」
シャル「え、そ、そうだったっけ?もう、忘れたわ」
駆「身軽な格好で、頼りのロボットもメルヴェーユ単機で運用していたよな。
  そんなにこの世界とアースティア、気軽に行き来が出来るのか?」
シャル「……どうかしら」
駆「でも、羨ましいぜ。二つの世界を自在に行き来が出来て、
  世界中を自由自在に飛んで見渡せる翼をお前は持ってんだ」
天音「うん。誰だって一度は空を飛んでみたいと思う。
   僕達にはイオニアやシグザリアスがあったけど、当時はそんな余裕はなかったよね」
シャル「うん、そうよね」
駆「だけどお前は、メルヴェーユに乗ってこの世界の誰も見たこともないような世界を
  見てるんだぜ。まさにその身一つで気軽に世界旅行だ。素敵だぜ」
シャル「そうかしら。……そうなんだろうな、きっと。
    世界中を飛んでいる時はね、本当に心まで軽くなったみたいなの。
    荷物なんていらないわ。せいぜい鞄が一つあればいい。
    海を見て、草原を見て、遥か上空で雲にまみえる稜線を一望する。
    アースティアも、この世界も、そんな素敵な場所ばかりなのよ」
天音「うん……うん」
シャル「知ってる?地球ってね、人がまったくいない場所がたくさんあるのよ。
    そこはとても静か。そして雰囲気がとても澄んでいるの」
天音「怖い動物とか、いない?」
シャル「たまに、ね。それで叱られたこともあるわ。あはは」
駆「笑いごとじゃねぇぞ」
シャル「ホントにね。当時の私ったら本当に怖いもの知らずよね」
駆「今もそんなに変わってないけどな」
シャル「そうかもね。…多分そうよ。だから今でも私は何かを探求するのが好き。
    観察するのが好きなのよ。それを思うと心に風が透くみたいに軽くなって、
    そんな心地のまま旅に出て、そして自分の気持ちが満足したら、
    そのままお家に帰って暖かいご飯を食べてぐっすり寝ちゃうの」
天音「夢みたいな生活なんだろうね」
駆「…俺達の世界の人間達がさ、遠い昔に置いてきた生活なのかもしんねぇな」
シャル「そうなのかしら。…でもね天音。あなたはまだ、そんな生活を楽しむべきなのよ」
天音「え?」
シャル「まだまだ子どもだもの。今のあんたは、学校が終わったら駆け足で家に帰って、
    宿題を投げ出して友達と一緒に遊びに行く。そして飽きるまで遊んで……
    日が沈む前にまた明日一緒に遊ぶ約束をして、お家に帰るの」
天音「で、でも宿題はちゃんとやるよ」
シャル「うん。それはそれでとてもいいことよ。
    そしてそれと同じくらい、うーんと遊んでいいのよ。世界中を見てまわるのもいい。
    いつか連れてってあげるわ。私が見てきた景色の中でもとびっきりに綺麗なところ」
天音「ほんと!?嬉しいなぁ。すごく嬉しいよ」
シャル「いつか行きましょう。3人で」
駆「ああ、必ずな」
シャル「じゃあお風呂入ってくるから。駆は立ち入り禁止だからね」
駆「わかってるよ。ゆっくり入ってこい」
シャル「ええ。ありがとね」


天音「シャルさん。表情がきらきらしてたね」
駆「本当に好きなんだろうな。
  一度思い立ったらもう居ても立っても居られない!って、そういう性格だから」
天音「でも、すごい素敵だと思う」
駆「俺も、そう思うよ」






死ぬまでに世界一周しようと思えば現代ではどれだけのお金と時間と精神的余裕が必要なのだろうか。

と友人に話したら「そういうことを考えさせないでくれ」と言われました。
病んでいますね現代。

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by tuyuri_felnar | 2011-05-17 23:53

漫画やビデオゲームのライティングや小説執筆等を中心に活動してます。


by ななくさ つゆり