「給料の3ヶ月分」に大した根拠は無いらしい

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  一生に一度、二人の為の指輪選び

   ジャーダが漢を見せる時…か?
 



昨今のエンゲージリングの相場はだいたい35万前後らしいですよ









コウタ「おーい、ジャーダさーん!ガーネットさん!かいらんばーん」

コウタ「いねーのか。ん?なんだこの雑誌。ブライダル…エンゲージ…なんちらかんちら。
    何かの必殺技か?」
ジャーダ「結婚に関する情報誌だよ」
コウタ「あ、おかえり。ほれ、回覧板」
ジャーダ「おう、サンキュ。ついでだからあがってけ」
コウタ「ウス」




【設定BGM;ゼノブレイド 『コロニー6 ~希望~』】
復興度によって1つの街にBGMのパターンが4つもあったりこだわりが感じられていいですね







コウタ「あれって結婚する時に読んでたやつか?」
ジャーダ「ああ。まだ片づけきれてなくってな。放置してたんだな」
コウタ「結婚なぁ。じゃあその指輪もふたりお揃いの婚約指輪ってわけか」
ジャーダ「もちろんだ。大変だったんだぜ。これ揃えるだけでもよ」
コウタ「そうなのか?」
ジャーダ「ああ。今も夢に出る。あの時の俺の若さと言ったら…」
コウタ「へぇ、それはちょっと聞いてみてぇところ…」

ピンポーン
ジャーダ「お。お客さんだ。待ってな」
コウタ「ああ」
ガラガラ
ショウコ「こんにちは」
ジャーダ「あ。ショウコちゃん。コウタを呼びにきたのか」
ショウコ「はい。あ、やっぱりお兄ちゃんいます?」
ジャーダ「ああ、いるよ。ついでだ。ショウコちゃんも入りな」
ショウコ「いえいえ、兄を連れ戻しに来ただけですので」
ジャーダ「いいから。コウタは俺が入る様に言ったんだ」
ショウコ「そうですか。ではお邪魔します」

ショウコ「もう、いつまで厄介になってるのよ」
コウタ「ゲッ、来たのかよ」
ショウコ「だって遅いんだもん」
ジャーダ「まぁまぁ。冷たい麦茶あるから一杯飲んでいきな」
ショウコ「はい。ありがとうございます」
コウタ「ええかっこしいめ」
ショウコ「子どもみたいなこと言わないの」
コウタ「じゃあジャーダさん。さっきの話の続き聞かせてくれよ」
ショウコ「さっきの話?」
ジャーダ「おーう。どこまで話したっけな」
コウタ「結婚が決まって指輪を選ぶってところまで」
ジャーダ「ああ、そうだったな。じゃあ店に入るところからちょっと回想してみるか」



ガーネット『あー、嬉しいわぁ。ついに私もエンゲージリングを選ぶ時が来たのね~』
ジャーダ『「ああ。バッチリキメてやろうぜ』
ガーネット『ところで、こんな高そうなお店で大丈夫なの?』
ジャーダ『何言ってやがるんだ。俺達の関係に相応しい風格ある店じゃねぇかよ』
ガーネット『わーお言うじゃない』
ジャーダ『はっ、今日は全部何もかも俺に任しときな』



コウタ「しょっぱなからかましてたんだなぁ」
ジャーダ「ま、一世一代のモノを選ぶんだからな。…緊張して前日は眠れなかったが」
ショウコ「そ、そうなんですか」
ジャーダ「ああ。前日に脳内で指輪選びから支払いまでを何百通りもシミュレートして…」
コウタ「人間味あふれてんなぁ」




店員『おおよそで予算はいくらほどで見ていらっしゃいますか?』
ガーネット『……』
ジャーダ『値段に糸目はつけない。俺達二人に相応しいデザインを頼むぜ』
ガーネット『おお~』
ジャーダ『サイズからデザインまでピッタリのを選ぼうぜ』




ショウコ「おお~」
コウタ「そう言える度胸がまず凄えぜ」
ジャーダ「まぁ……あの時の俺って気分は無敵だったからな。まぁまさしく気分だけだが」




店員『では、ご希望を窺ったうえで、こちらは如何でしょう』
ジャーダ『うおっ』
ガーネット『うっわぁ~大きなダイヤ』
店員『この立て爪リングでそのダイヤもより大きく、より美しく奥さまに映えますよ』」
ジャーダ『……』
ガーネット『だって~ジャーダ。これにしましょうよ!』
ジャーダ『……あ、ああ』
ガーネット『ジャーダ。どうしたの?顔色悪いよ』
ジャーダ『な、なんでもねぇ』




ジャーダ「このあたりから背中が冷や汗でビッショリになってくる」
コウタ「キレイなのはいいけど、滅茶苦茶高いんだろ」
ジャーダ「……ああ。あれで一気に無敵の気分も現実に引き戻されたな」
ショウコ「でも、そういうのって値段じゃないっていうか、なんというか……」
ジャーダ「そうさ。だから俺はこのリングに何の後悔もねぇよ。安心しな」




ガーネット『ねぇ、これ素敵~。気にいっちゃった』
ジャーダ『そ、そいつは何よりだ……。
     でも、このダイヤの大きさ、大きすぎて似合わないかもしれないぜ』
ガーネット『そんなことないわ。これ以上大きいダイヤなんて贅沢よ』
ジャーダ『…………』
店員『なんでしたら、より大きく形のそろったものもございますよ!』




ショウコ「ガーネットさんも言うものですね」
ジャーダ「この時にはもう脱水症状起こすかと思ったな」
コウタ「心中察するぜ…。お店の人も喜んでただろうよ」
ジャーダ「腹の内ではほくそ笑んでただろうなあ」




ジャーダ『お、お前が気にってくれたっていうんなら……これにしよう』
ガーネット『ジャーダ……』
ジャーダ『ガーネット・サンディ。これは俺とお前の愛の証だ……』
ガーネット『ありがとう。きっと私たちは幸せになるわ』
ジャーダ『ああ』
店員『恐れ入りますが今回のお見積りがこちらになります』
ジャーダ『ヒィィィッ!!』




コウタ「……いくらだったんだ?」
ショウコ「コラ!そんなこと聞くなんて失礼でしょ!」
ジャーダ「いいって。ちなみに今だから教えるんだが……パチパチっと。
     ほら、この電卓見てみろ」
ショウコ「ひぃっ!!」
コウタ「なんだコレ。お宅の郵便番号か?」
ジャーダ「指輪の値段さ」
コウタ「ぐっへぇ、マジか」
ショウコ「見なきゃよかった……」
ジャーダ「この値段を見た時の衝撃は今でも夢に見るぜ。
     その度にうなされてガーネットに夜揺すられてるよ」
コウタ「しっかりしろよパパ」
ジャーダ「ああ、まったくだ。家族の為にもあの指輪に報いるためにも、
     これからしっかり稼いでいかないとな」
ショウコ「でも、そんなお値段の指輪をガーネットさんの為に即決で買うって
     なかなか出来ることじゃないと思います」
ジャーダ「まぁ、その場の勢いってのもあったからなぁ……」
コウタ「お店の雰囲気に呑まれたかよ。かっかっか」
ジャーダ「それもある。まぁ一番はあいつの為だがな」
ショウコ「素敵ですねぇ」
ジャーダ「まぁ、色々あったけどな。色々と……」




ガーネット『でも、本当にいいの?こんなに高くて綺麗な良いリング…』
ジャーダ『馬鹿野郎。俺達にはもっと高くて相応しいものだってあるだろうよ。
     今は稼ぎが少ねぇからこれくらいしか用意できないのが心苦しいぜ』
ガーネット『…そう。ありがとう。一生の宝物ね』
ジャーダ『ああ……』
店員『最中に恐縮ですがお支払い方法についてお伺いいたします』
ジャーダ『ヒィッ』




コウタ「見栄張ったんだなぁ、ジャーダさん」
ジャーダ「……まーな」
コウタ「…でも、それが漢ってもんだよな」
ジャーダ「…………まーな」
ショウコ「男の人って、大変なんですね」
ジャーダ「……まーな」
ショウコ「でも、これでお二人の愛の形が出来あがったのならそれも素敵じゃないですか」
ジャーダ「ありがとうよ」
コウタ「なあジャーダさん。ほれ見ろよこの電卓」
ジャーダ「ぐはぁッ!?」
ショウコ「やめなさい!」




ショウコ「お子さんはお元気ですか」
ジャーダ「ああ。元気も元気。この間育児書を読みながら色々とな」
コウタ「ぶははは。ジャーダさんが育児書かよ!似合わねー!」
ショウコ「もうすっかりパパですねえ」
ジャーダ「ああ。我ながら似合わないと思ってるがそれでもパパだからな」
コウタ「いや、そうやって面倒見のいいところはジャーダさんっぽいぜ」
ジャーダ「サンキューな」
by tuyuri_felnar | 2011-07-31 22:30

漫画やビデオゲームのライティングや小説執筆等を中心に活動してます。


by ななくさ つゆり