夢の向かう先。

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   夜の涼しい風が流れてくる

  そんなテスラ研の穏やかな夜




そういえばフィリオがスレイをフォローするところって見たことないかも
もう自分の手を離れてもやっていけるだろうってことなのかな。その辺ドライな兄さんなんでしょうか








アイビス「…夜はテスラ研も静かだなぁ」
クスハ「今は機体もおやすみしてるから」
アイビス「クスハ…。こんばんは」
クスハ「こんばんは、アイビス」
ブリッド「こんばんは…」
アイビス「あ、ブリッドも?ごめん、邪魔しちゃってるかな。すぐ行くね」
クスハ「ううん。いいの。むしろいてほしい」
アイビス「そ、そう?」



【設定BGM: フォレストガンプ ピアノテーマ 】






クスハ「夜になると急に冷えるね」
アイビス「テスラ研は周囲が荒野だからねー。風をさえぎるものがないんだ」
クスハ「うん」
ブリッド「アイビス。さっきから、ずっと上を眺めてるけど…」
アイビス「うん。もうちょっと空を眺めていたいんだ」
クスハ「そう。夜も寒いから、体冷やさないようにね」
アイビス「うん。ありがとう」
ブリッド「もし寒いんだったら、俺の上着を貸しておいてあげるよ」
アイビス「いいよー。悪いもん。それにちゃんと自分の上着があるから」
ブリッド「そ、そうか?」
アイビス「うん。だから、それはクスハに貸してあげてよ」
ブリッド「そ、そうか。じゃ、じゃあクスハ。寒いからどうぞ…」
クスハ「ううん。私も大丈夫。気を遣わないでブリッドくん」
ブリッド「そ、そ、そうか。クスハにはお節介だったかな…。はは、あはは…」
アイビス「はは…」
クスハ「 ? 」
ブリッド「じゃ、じゃあ行こうかクスハ」
クスハ「うん。そうね。じゃあ、アイビス。おやすみなさい」
アイビス「おやすみー」


アイビス「大変だなぁ、ブリッドも……。クスハ、ちゃんと応えてくれるといいけど」
フィリオ「そういう君はどうなんだい?」
アイビス「え…? あ、フィ、フィリオ?」
フィリオ「やぁ。よく会うね」
アイビス「うん。どうしたの?」
フィリオ「君が空を眺めてるのなら、一緒に眺めてみようと思ってね」
アイビス「何それ」
フィリオ「別になんにもないよ。君と話をしようと思ったのさ」
アイビス「もう寝る時間だよ。私よりツグミにおやすみを言ってあげなよ」
フィリオ「もう言ってきたさ。それに、ツグミなら何も問題ないだろうさ」
アイビス「ふーん。…やっぱりあたしって頼りないかな」
フィリオ「いいや。君は著しく成長しているよ。そしてとても素敵な可能性を秘めている」
アイビス「フィリオはいつもそればっかしだね」
フィリオ「え?」
アイビス「いつも気を遣ってくれて、フォローしてくれて。
     すごいありがたいけど、やっぱり頼りないものね。あたし」
フィリオ「そんなことないよ。僕がそうしたいから勝手にしてるだけのことさ」
アイビス「ありがと。……フー」
フィリオ「寒いのかい?」
アイビス「ううん。むしろ風が吹いてて涼しいよ」
フィリオ「じゃあ、明日のフライトに何か不安でもあるのかな」
アイビス「…どうかなぁ。腕は未熟、ってわかっててもやることはやるよ」
フィリオ「その意気だ」
アイビス「そうすることで、まだあたし達は夢を見れる。飛び続けることも出来るから」
フィリオ「うん。その想いを僕たちは出来る限りサポートしていこう」
アイビス「でもそれはあたしの夢。フィリオ達は、みんなはそれでいいの?」
フィリオ「ああ。僕はそれでいい。みんなもきっと納得してくれる。
     チームTDのDは『ドリーム』だよ。忘れてしまったのかい」
アイビス「ううん。もちろん覚えてる。でも、それで本当にいいのかな?」
フィリオ「いいんだ。君の夢は僕の夢。それは皆の夢。何も恥じることは無い。
     胸を張っていこう。堂々と真正面から、夢を追っていくんだ」
アイビス「……」
フィリオ「君のアステリオンは君の夢を往く。一個人として、チームTDとして。
     そしてそれは君自身の為に。これほど素晴らしいことはないだろう」
アイビス「そうだね」
フィリオ「アイビス。だいぶ肝がすわってきたね」
アイビス「え、そうかなぁ。それに今はそうでもいざとなると訳わかんなくなっちゃう」
フィリオ「それでも余裕が出てきたのはいいことさ」
アイビス「そっか。そうだよね」
フィリオ「あと君に必要なのは、恋をすることくらいだよ」
アイビス「え?」
フィリオ「いずれ、の話さ。恋をすることで人はより魅力的になれるから」
アイビス「あ、ああああ、あたしは別にそんな…」
フィリオ「照れることはないよ。君くらいの年齢なら当然のことだよ」
アイビス「で、でも無いものは無いし」
フィリオ「またまた。無理に隠すことはないよ」
アイビス「無いよ!本当に無いんだって!夢が一番他な二の次!」
フィリオ「…本当に?無理はいけないよ」
アイビス「無理してない!」
フィリオ「あはは。そうかそうか。なら仕方ないね」
アイビス「もう」
フィリオ「まぁ今日の僕としては、思い悩むアイビスという一面が見れただけでも収穫さ」
アイビス「なによそれ」
フィリオ「なんなら君の恋について誰かに相談してみようか」
アイビス「え゛」
フィリオ「誰がいいかな。同年代か、ちょっと大人か。保護者的な…」
アイビス「いやいや。いいから、いいから」
フィリオ「ブリッドやクスハはどうかな」
アイビス「どうって言われても…」
フィリオ「エルなんかはどうだろう」
アイビス「住む世界が違いすぎて参考にならないよ」
フィリオ「うーん、じゃあ子どもたちの面倒をみることに定評のあるカイ少佐とか…」
アイビス「先生に進路相談するんじゃないんだから…」
フィリオ「そこに僕が交れば先生と三者面談だね」
アイビス「…プレッシャーではちきれそう」
フィリオ「あはははは。冗談だよ冗談」
アイビス「もう。こういうことで意地悪はやめてよ」
フィリオ「でも君に恋愛観をもたせることに関してなら僕は真剣だよ」
アイビス「もっと困るよ」




クスハ「なんだか、上司というよりも先生みたいね。フィリオさん」
ブリッド「だとしたら、本当にいい先生なんだろうね」
クスハ「いつまでもいてほしい人ね…」
ブリッド「そうだね。本当に…」





アイビスとフィリオをそろえたらなんだかマジメな方向に話がいってしまいます。
兄ちゃんにアイドル踊りさせてアイビスにドン引きされる話とかどうだろう

by tuyuri_felnar | 2011-08-14 20:30

漫画やビデオゲームのライティングや小説執筆等を中心に活動してます。


by ななくさ つゆり