ビデオゲーム紹介

FE烈火の剣『19章異伝に見るFEという魅力の深み』

FEで珍しい 「切ない章」

ファイアーエムブレム烈火の剣。
エレブ大陸を巡る波乱の物語の中で、一際「異彩」を放つ挿話。




BGM:ファイアーエムブレム烈火の剣
『Reminiscence/ニニアンのテーマ』




《イントロダクション》
魔の島にたどり着き、竜の門を目指すヘクトルたち。
決戦を前に各々休息をとっていた時、ニニアンが姿を消していたことに気づく。
周辺を探すと、ふらふらしながらもある方向へと歩くニニアンを発見する。
その先には……何百年もの間、打ち捨てられていたかのような古い建物……。


 この章、『19章異伝』は「異伝」とあるように、一種の隠し章です。
 19章があり、在る条件を満たすことでそこから外伝へと派生し、
 そこから更に隠し条件を満たすことで、19章異伝をプレイできます。
 初見で普通にプレイしていれば、まず遭遇することはありません。
 そして、この章に行かなくても物語の本筋に大した影響はありません。

 でも「この章がすき!」というエムブレマーさんはたくさんいます。
 なぜこの章がこれほど印象に残り、魅力的に感じるのでしょうか。




◆ファイアーエムブレムとしては、「本筋」ではないおはなし


 この章は外伝とあるように、メインシナリオから若干逸れた話です。
 言わば脇道、一種の枝葉、サブシナリオ、そんなエピソードイベント。
 しかし、この章をプレイすることで
 烈火の剣に対する印象がさらにガラリと変わってしまう。

 そんな深さをもつ章だからです。
 それは、この章に「普段はない要素」が詰まってるからでしょう。



「あれらの力を吸収できれば、
 わたしはもっと闇に近づけるかもしれない」

 19章異伝を端的に表すなら、烈火の剣シナリオ中唯一の
 ネルガルのルーツに迫るエピソードです

 ネルガルと同じく闇を追求する者、
 テオドルがこの章に立ちふさがります。
 
 ですがこの男、敵対するまでごくごく普通に主人公たちと
 コミュニケーションを取り、
 闇魔導の道を往くことのリスクについて滔々と語ってくれます。

 また、それは支援会話にあるカナス先生の兄がみな堕ちた道。
 そういった、FE世界にある魔導の在り方の一端に触れられる。
 そんな異伝ならではの魅力があります。



「こういう時に……思うのですよ
 もっと……力があれば……と」


 テオドルを倒し、ニニアンを連れて建物を後にした一行。
 そのまま竜の門を目指すのですが、
 この章をプレイし終わる頃にはきっと、
 烈火の剣という物語に対して
 これまでと違う印象が加わっていることでしょう。


 主人公が敵の黒幕を打ち倒すいつものシナリオから、
 少し離れた「影の一幕」のような印象のストーリー。
 その異彩がかえって際立ち、魅力的な章に仕上がっています。


            ◆◆◆    ◆◆◆


そして、皆がいなくなった後に現れるネルガル。
その去り際にどこかつきまとう、一抹の寂寥感。

なぜここに現れたのか。
もう記憶すら薄れつつも、心のどこかでひかれるものがあったんでしょう。

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ちな何気にユニットの色が「緑」。
この意味はわかるエムブレマーさんはわかる。




章の最後に見えたのは、
闇を追求し続けた者の果てです。


烈火の剣は、敵味方それぞれのキャラの個性、
GBA三部作らしい戦闘アニメのテンポのよさ、
熱いシナリオ、
デブ剣や神将器ルナの存在など、
なにかとネタ要素も強いFEですが、
それだけエムブレマーに強い印象を残す要素が
各所にちりばめられているんです。



テオドルとカナスで特殊会話とかあるんじゃないかと思った初プレイ時。
烈火はネームドの闇使いは珍しかったものですから。

この回にパントがいたらカナスと一緒に思索にふけっていただろうとか思ったり。


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by tuyuri_felnar | 2015-06-03 21:53 | ビデオゲーム紹介

漫画やビデオゲームのライティングや小説執筆等を中心に活動してます。


by ななくさ つゆり